光と影と少年と
公園にて。
樹木がつくる光と影がきれい、と思って、カメラを撮り出したら、自転車の少年二人が通りかかった。多分、小学生。
上手にでこぼこの土の上を走るものだなー、と思っていたら、私の手前、カメラの視界に入らない位置で、年上らしき少年が、小さい少年に、ストップ、と言って、ぴたりと止まった。
写真ですか?とにこりと笑う。
うん、いいよ、先にどうぞ、と促したけれど、待ってくれている。
何枚か撮ったけれど、強く差していた日差しが弱くなっていて、思った絵が撮れないなぁ、と思っていたら、大きい方の少年が、光が差さないと、きれいじゃないですよね、あ、日が射してきた、と言う。
どうして、分かったんだろう、家族に写真を撮る人がいるのか、それとも、彼自身が写す人なのかもしれない、と考えながら、シャッターを切る。
ありがとう、と言うと、またにこりと笑って、少年たちは自転車に乗って、木の間のでこぼこ道を走って行った。
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